ブッダに学び、解脱を目指す。

「ディフェンスラインを上げろ!」というタイトルから、「ブッダに学び、解脱を目指す。」というタイトルに変更しました。私の関心が、仕事から人生へと変わったからです。とは言っても、このブログのテーマは、仏教ではありません。自分が幸せになるために、他の人たちにも幸せになっていただくために、釈尊に始まる仏教の智慧、哲学のアプローチ、心理学の知識を学び、活用していきたいと思います。

ロジカル・プレゼンテーション



 発行日は、2004年2月27日なので、ほぼ10年前の本である(この感想・レビューは、2014年に書いたもの)。今となっては、特に斬新なことが書かれているわけではなく、文章も回りくどいので、強いて薦める特長は乏しいが、何か大きな提案をしなければならない時に、確認したくなるようなレファレンス的な頼りがいがある。


「ほぼすべての人が、ビジネスや学生生活、家庭生活などのあらゆるシーンで、「何かを提案しなければならない局面」に毎日のように立たされている。提案力のある人は自分の思惑通りに事を進められる場合が多いが、提案力のない人は、他人に押し切られてしまい、自分の意見が通らず、結果的に損をすることも少なくない。「提案力があること」は、すべての人に必要不可欠な基本能力なのである。」


ビジネスシーンで求められる提案は、事業計画のように組織の長期的な目標達成に影響するような緊急性は低いが重要度が高いものや、クレームへの対応方針のように緊急性が高いが適切に対処しさえすれば影響度が低いものなど、様々であろう。しかし、いずれの課題(問題)も、適切な手段を選び、組織はもちろん、個人の利益を最大にし、損失を最小に押さえるためには、論理的な思考に基づいた提案力が必要になってくる。


「論理的に話を進めたいのであれば、まずは自分が話している話題の前提条件を疑うことから始めよう。人間は自分の頭の中に必ず「隠れた前提」を持っているものだ。その隠れた前提を洗い出すための方法として最も簡単なのは、前提をもっていないと思われる人、つまり自分とちがう経験をしてきた人や、まったく価値観の異なる人の意見を聞くことである。コンサルタントが「社外の人」として価値が出せるという理由もじつはここにある。前提がないから論理的におかしいことにいち早く気がつくのだ。」


論理的に話を進めるためには、提案の背景になる前提条件を事前に合わせておく必要がある。自分自身が、どんなに論理的だと思っている提案であっても、自分と説得しなければならない相手との前提条件がくい違っていれば、その論理は根底から崩れてしまう。ここで言う前提条件とは、提案の目的、目的を達成するための手段と目標などであろう。


提案の背景となる前提条件を、説得しなければならない相手と合わせることは、自分自身の視点を高くするという利点がある。説得しなければならない相手が、マネジャー、チーフマネジャー、執行役員、取締役と役職が上がって行けばいくほど、自分自身の視点も高くしていかなければならない。

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