「原因」と「結果」の法則2
- 「原因」と「結果」の法則2
- サンマーク出版
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訳者の坂本貢一さんによると、AS A MAN THINKETHよりも、本書の方が先に
書かれた可能性が考えられるそうです。確かに、こちらの方が、アレン氏の
言葉というより、強い信仰心と、信仰心に支えられた信念を、裏付けを語らずに
述べている感じがします。
それでも「自分がもっているものに不満をいだいているとき、私たちは貧しく、
それに満足しているとき、私たちは豊かです。そして寛大な心で自分がものを
気前よく与えることができるとき、私たちはさらに豊かです。」という言葉には、
大きく心を動かされる説得力が感じられるのです。
新型コロナウイルスの対策を立案する時、肩書のあるリーダーたちが、迷走する中、
肩書のないリーダーたちが、いたるところで立ち上がり、リーダーシップを
発揮しています。肩書のあるリーダーたちは、自分では何もできない人たちです。
誰かに指示を与え、やってもらわなければなりません。だから、理屈で多くの方の
合意を得なければ、実行力が発揮できません。
しかし、肩書のないリーダーたちは、与えられた任務、与えられてすらいない
任務の中で、人間としての原理・原則に従い、奮闘することで、行動の正しい
方向を自ら示すことができるのです…。
新型コロナウイルスの影響は、多くの方にとって苦しいことばかりでしょう。
でも、中には、私のように、眠っていた自己を再発見して、積んであった
書物を開き、現実と理想との間のギャップを客観的に見つめ、自分に何が
できるのか、と考える機会を得ることができた人もいます。
多くの人にとって、家でじっとしていることが最善の選択である中、
こんな時だからこそ、自分自身を見つめ、家族を見詰め、外にあることではなく、
自分の中にあること、家族の中にあることと対話する機会をもっていただけたらと
思います。扉を開くことができる日が来るまで…