梅原猛、日本仏教をゆく
- 梅原猛、日本仏教をゆく
- 朝日新聞社
- 本
・仏教はもちろん歴史を学ぶときに必ず出てくる高僧たち、他の仏教の本を読む時の人物事典にも使える。
週刊朝日百科「仏教を歩く(2003-2004)に掲載された「梅原猛の新「授業・仏教」として掲載されたもので、仏教の伝来・神と仏の融合・仏教の革命・仏教の芸術・禅の展開・近代の仏教者、という構成で、それぞれに携わった高僧の話が、興味深いエピソードとともに綴られています。
もちろん、単独で読んでも面白いのですが、他の仏教関係の本を読んでいて「この僧は、どんな人?その時の歴史的背景は?」となった際に、辞書的にも使える保存版です。『梅原猛の授業 仏教』と併読すると、理解が深まると思います。因みに私は、そうしてます。
梅原猛さんは、仏教学者ではないのですが、にも拘わらず、仏教に関する講義をされて、こうして本にまでなるわけですから、高僧たちへの愛が半端ないです。一人ひとりの僧侶の人生が生き生きと描かれており、もっと調べてみたいという気にさせられます。
巻末に収められている人物毎の年表も、他に例を見ない試みで、資料として素晴らしい。