キウイγは時計仕掛け
βを読み終えて約1ヵ月、Ⅹシリーズ3冊、レタス・フライを読み、
盤石の備えで読み始めたγは、冒頭から萌絵、犀川、国枝と、
S&Mシリーズから始まった壮大なサーガを彩る首謀者が登場し、
期待が高まったが、正直、肩透かしを食らった…
何時ものように、背景が描かれず感情移入できない人物が、
感情移入できない人物に殺され、誰が、何故、どのようにしてという部分が
曖昧なまま解釈を読者に委ねられるという釈然としない感じが残る。
主に物語の語り役を務める加部谷と雨宮は、彼女たちのキャラと会話を
楽しむ趣向なのだろうが力不足を否めない。
「傑作と書いている方もいるので、分かる人には分かるのかもしれないが、
最近、物語に距離をおいて、少々冷めた目て読んでいる自分を
自覚しているだけに、加部谷みたいに、もう研究は止めて、
就職しちゃおうかな…(もう森先生は止めて自己啓発書マニアに
戻ろうかな)、みたいな寂しい気持ちになりつつあります。」