がんばらない、がんばらない (ＰＨＰ文庫)

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和顔愛語で行きたいですね

 仏教に縁のない人が、仏教の教えを自分の人生に活かすためには、先ず、ひろさちやさんの本を読んで、がんばらない方が幸せになれる、という考えを身につけた方が良いと思います。

『がんばらない、がんばらない』というタイトルではありますが、もちろん、ここでいう「がんばらない」とは、遊び惚けるという意味ではなく、上手く行かないことがあっても、程よいところであきらめるというか、人事を尽くして天命を待つ、というような心境のことだと思います。

 仏教では「貪瞋痴（とんじんち）貪欲・瞋恚・愚痴」と言う三毒・煩悩が「苦しみの原因」だとして、消滅させることと教えるわけですが、納得するまでの道は険しいものです。

 仏教の実践には「和顔愛語―笑顔でやさしいことばをかける」というものがあります。

 私たちは、上手く行かないことを覆い隠すために、難しい顔をしたり意地悪な言葉を吐いたりすることがあります。それで一時的に相手にプレッシャーを与えることができるかもしれませんが、長い目で見たら、困った時に助けてあげたくなるような人から遠ざかって行くような気がします。和顔愛語で行きたいですね。