ブッダに学び、解脱を目指す。

「ディフェンスラインを上げろ!」というタイトルから、「ブッダに学び、解脱を目指す。」というタイトルに変更しました。私の関心が、仕事から人生へと変わったからです。とは言っても、このブログのテーマは、仏教ではありません。自分が幸せになるために、他の人たちにも幸せになっていただくために、釈尊に始まる仏教の智慧、哲学のアプローチ、心理学の知識を学び、活用していきたいと思います。

4月の読書メーター

読んだ本の数:8 読んだページ数:1612 ナイス数:603


なぜこんなに生きにくいのか (新潮文庫)なぜこんなに生きにくいのか (新潮文庫)感想
南 直哉さんは、仰います。"私は「問い」と「問題」を区別して考えています。「問い」は、アプローチのしようがない、正体不明のわからなさ。「問題」は、ある「問い」が言語によって明確化され、アプローチできる状態になったこと。なんだかわからないけどつらい、というような問いを、少なくとも自分の言葉で設定できる課題にまで構成し直すこと、つまり具体的な問題として言語化することが大切です……。人は答えを出すことを第一に求めがちですが、答えを出すことを急げば、問題は安直に構成されます。答えはむしろないと思った方がいい。"と
読了日:04月29日 著者:南 直哉


釈尊のさとり (講談社学術文庫)釈尊のさとり (講談社学術文庫)感想
>生は苦なり、老は苦なり、病は苦なり、死は苦なり…。貪りの心があると苦が生ずる。渇愛滅すれば苦もまた滅する。渇愛を滅する方法は、正しい見方、身・口・意のいとなみを正しくすること、正しい生き方、正しい修行のいとなみ…。生老病死という、避けられないものがあることを認め、それを受け入れて苦と共に生きる。欲することは得られないことによって、得ることは失うことによって苦に転ずることを認め、貪らないように生きる。自分にこだわると自分の苦が大きくなってしまう。自分へのこだわりを捨てると自分の苦しみが相対的に小さくなる。
読了日:04月21日 著者:増谷 文雄


アップデートする仏教 (幻冬舎新書)アップデートする仏教 (幻冬舎新書)感想
どのような道でも、書物から学ぶことのできる知識と、師からしか学ぶことができない暗黙知や技があるわけですが、意外にも、仏教にも、その事実が当てはまることを突きつけられる内容でした。また、たとえ優れた師に学んだとしても、身体に染み付いた自我という固定観念を捨てることができなければ、習得することができない境地があることも思い知ることになりました。釈尊が自らの力で到達した覚りを乞われるまで伝える気持ちがなかったという話も、真実味が増してくるのです。
読了日:04月20日 著者:藤田 一照,山下 良道


つぎはぎ仏教入門 (ちくま文庫)つぎはぎ仏教入門 (ちくま文庫)感想
著者の呉智英さんは《仏教の専門家ではない私が書いたものであるからには「つぎはぎ仏教」にならざるをえない。》と仰っていますが、釈尊が開いた仏教の教えや歴史は、どんなに立派な研究者が可能な限り体系的に書こうとしたとしても、少ながらず「つぎはぎ仏教」にならざるをえないわけです。むしろ私は、この本が、仏教を他の宗教と比較したり、他の研究者が参照していない資料から得た情報を提示したり、著者が自分の信念を述べることで、実に面白い読み物になっていることに魅力を感じます。
読了日:04月20日 著者:呉 智英


苦しみをなくすこと―役立つ初期仏教法話〈3〉 (サンガ新書)苦しみをなくすこと―役立つ初期仏教法話〈3〉 (サンガ新書)感想
良薬は口に苦し、と言いますが、いきなりこれを読んだら多くの人は、苦しみをなくすどころか、怒りが芽生えてしまうかもしれませんね。長老は、当たり前のように語りますが、理屈で理解しようとすると、論理が飛躍しているように感じられる部分があり、納得し難い教えがあります。13歳で出家得度された長老には、分らないかもしれませんけど、ある意味それほど、私たちが子供の頃から親やや先生、友達たちなどから植え付けられた価値観は凝り固まっているのではないでしょうか?仏教初心者には、小池龍之介さんの本の方がオススメです(^▽^)/
読了日:04月20日 著者:アルボムッレ スマナサーラ


ブッダ入門ブッダ入門感想
やがて自分も老いるのに、他人が老衰するのを見て嫌悪する……。釈尊は、そうなりたくないと思って出家したのでしょうね。誰にとっても自分が置かれていない境遇を想像することは難しいわけですけれども、釈尊は若くて恵まれていたにも関わらず、その境遇に安住することで、やがて悩みが生じることを察知したのでしょう。私は還暦を迎える年齢になって、ようやく釈尊が開いた仏教が、何を示しているのかを理解できるようになりました。私の人生はかなり前に折り返し地点を過ぎてしまっていますが、今からでも覚りに近づくことができるかな?
読了日:04月20日 著者:中村 元


老師と少年 (新潮文庫)老師と少年 (新潮文庫)感想
空海の『三教指帰』に登場する放蕩児(語り手の甥)が、儒教・道教・仏教を代表する3人の人物に説法を受け、最後に仏道に入るという筋書のように、老師が3人の人物に説法を受け、最後に道の人に導かれるという過程を少年に話すことによって、少年(読者)を覚りに導こうという試みですが、『三教指帰』と同じように、仏教についての基礎知識が乏しいものにとっては、かえって難易度が高い書物になっているような気もします。今私が躓いている、無我についての理解を促すような示唆があるものの、やはり頭だけで理解することは難しいと思いました。
読了日:04月14日 著者:南 直哉


「いいこと」がいっぱい起こる!ブッダの言葉 (王様文庫)「いいこと」がいっぱい起こる!ブッダの言葉 (王様文庫)感想
ブッダは、正しい「心のより所」として八正道を説きました。などという記述もありますが、教えの背景などについての記述もなく、その多くは、それって本当にブッダの言葉なの?と首をかしげてしまうような、ありふれた人生の指針を羅列しているだけの本でした。そういう意味では、ブッダの言葉なのか、どうなのか?などと真偽には拘らずに、一つひとつの言葉を、自分にとって、価値がある言葉なのか、どうなのかと、自分の有り方を見極める道具として使いながら、活かせるものだけを取り、それ以外を捨てると、柔軟に取捨選択すると良いと思います。
読了日:04月08日 著者:植西 聰

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