ブッダに学び、解脱を目指す。

「ディフェンスラインを上げろ!」というタイトルから、「ブッダに学び、解脱を目指す。」というタイトルに変更しました。私の関心が、仕事から人生へと変わったからです。とは言っても、このブログのテーマは、仏教ではありません。自分が幸せになるために、他の人たちにも幸せになっていただくために、釈尊に始まる仏教の智慧、哲学のアプローチ、心理学の知識を学び、活用していきたいと思います。

空海「三教指帰」

空海「三教指帰」―ビギナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)
空海「三教指帰」―ビギナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)
角川学芸出版

『般若心経秘鍵』に続いて手に取った『三教指帰』は、24歳の時に作成した『聾瞽指帰(ろうこしいき)』を、空海が入唐の際に中国に持参し、本場の学者たちの教えを参考にして(帰国後と推定されるが)序文を改め、韻のふみかたなどを修正して3巻に分け、改名して世にだしたものとのことです。


「およそ文章を作るには必ずその理由があります。空が晴れ渡っている時には必ず太陽がそのおおもと現れているように、人が心になにかを感じた時にこそ、人は筆をとって、その想うところを文章であらわすのです。―文章と人間が心の内に動く思いを外に移すのです。私はどうしてもいまここで私の文章にして述べたいのです。」


『密教の聖地 高野山(サンエイ新書)』などによると、『聾瞽指帰』には、18歳で大学に入るも、1年で退学し修行を始めた理由について、出家を反対する親族に対する宣言書とされていたので、この寓話のような物語は、意外でした。


 弘法大師空海は、24歳の時、こうして処女作である『三教指帰/さんごうしいき』をあらわした。語り継がれ、歴史に残るものが誕生する時、このように、創作者の使命感に突き動かされた衝動があるように思います。

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