働くことがイヤな人のために(その1)
私は、これまで、およそ36年間、働いてきました。当然のことながら「働くことがイヤだ」と思うことも少なくありませんでした。岸見一郎先生が『嫌われる勇気』で書かれていたように、「働くことがイヤだ」と思うときは、人間関係の問題があったような気もします。また、それは自分の無力さを直視できないでいるときだったかもしれません。
幼児の頃、私たちは、泣くことによって助けてもらうことができました。しかし、児童になると、母親や父親がいつもそばにいるわけではなく、先生は、多くの子どもたちのめんどうを見なければならないわけですから、私たち一人ひとりを丁寧にケアすることはできません。こうして、私たちは少しずつ自立を促されていくわけです。
社会人になると、私たちは効率を求められ同僚と競争をしいられます。同じように成果を求められる上司から、叱責をうけることもしばしばです。そのような環境で、自信を保ち自分の将来に希望を持ち続けることは、意外に大変なことです。
そんなとき、わたしたちは、どうすれば良いのでしょう? 私は、こう思うようにしています。今だって、そんなに悪い環境ではない。この環境で出来ることがないだろうか? または、環境を変えることが出来ないだろうか? と…。意外と、自らが率先して良いと思うことを始めると、周囲に良い影響が波及します。決して、見て見ぬふりをする人ばかりではありません。中には、一緒に行動してくれる人もいるものです。