ブッダに学び、解脱を目指す。

「ディフェンスラインを上げろ!」というタイトルから、「ブッダに学び、解脱を目指す。」というタイトルに変更しました。私の関心が、仕事から人生へと変わったからです。とは言っても、このブログのテーマは、仏教ではありません。自分が幸せになるために、他の人たちにも幸せになっていただくために、釈尊に始まる仏教の智慧、哲学のアプローチ、心理学の知識を学び、活用していきたいと思います。

独学術


著者 : 白取春彦
ディスカヴァー・トゥエンティワン
発売日 : 2012-09-14
 勉強がもたらすものは知識だけではなく実は別のところにある。勉強によって能力が鍛えられるのだ。丹念に調査をする力、推理や推論の力、持久力や根気、多面的に見る力、仮説を立ててみる力などだ。身についたこれらの能力は異なる分野でも大いに通用するものとなる。

 勉強によって得られる知識の効力よりも、勉強することで身につく能力のほうがあとあとになって広く応用がきくということだ。テストの点数が高くても本人の能力の高さを証明しているわけではないということだ。テストでいい点数がとれなくても、本人は人生においていくらでも融通が利くもっと大事なことを自分に体得させているのかもしれないのだ。
 そのためにも独学は有効な手段なのである。

脳から変えるダメな自分


 現代は、多くの人にとって非常に生きづらい時代だと思います。先行きが不透明な中で、日々の難しい問題に対処していかなければいけない。こういう時代に、もっとも大切と考えているのは、次のようなことです。●健康を失わないこと。●勤勉さを失わないこと。●仲間を失わないこと。●冷静さを失わないこと。
 できるだけ十分な睡眠を確保し、節制を心がけ、規則正しい生活を送る。目の前にある課題を小さく分解してコツコツ解決していく癖をつけて下さい。
 「小さなやる気をたくさん出す」そが勤勉であるということだと思います。
 今ある人間関係をもっと大切にしてください。
 「理性的である」ということを常に心がけるようにしてください。

“できる人”は地図思考


 吉田氏は、灘中高、東大、同院と進み、NHKに入社。同社退職後に北里大医学部に入学。東大で医学博士課程修了というエリートです。にも係らず、コメンテーターとして出演していたサンデージャポンでは、いじられ役を演じていたことを憶えている方も多いでしょう。

 この本の内容を簡単に言うと、複雑な要素の関係を一目瞭然にするためには、情報を大胆に抽象化するという方法が有効です。頭に地図を描く鉄則は、初めは必ず自分の手を使って紙に図を描くこと。複雑なものは簡単なものに分解して、段階を踏み、順序立てて理解していくということです。

 最近は文章ばかり書いている私ですが、開発に携わっている頃は、スケッチを描くのが仕事でした。吉田氏がすすめている地図とは、思考のビジュアル化のことです。数字で言われてもピンとこないことが、グラフにすると理解しやすくなるし、判断も速くなります。また、マインドマップのように、記憶しやすく引き出しやすくなるという効果もあります。少しキモイ吉田氏ですが、仰っていることはマトモです。

ダメな議論


 私たちは、普段から見慣れていて、たやすく理解できるものを「自然だ」と感じる傾向がある。ダメな議論の中には、多少の知識があればその誤りに簡単に気づくことができ、感情的な賛同に対し「水を差す」ことができるようなものも少なくない。経済知識(あるいは統計や社会学の知識)がなくとも、ダメな議論のあやしさに気づける方法が必要なのだ。

チェックポイント
①定義の誤解・失敗はないか?
②無内容または反証不可能な言説。のふたつは、最も利用度が高いものである。
世の中に流布する言説には「定義がない」「反証不可能」なものが多いのである>

「損する生き方」のススメ


 宗教評論家であり、多数の一般向けの解説書を執筆している。 ひろさちやさんと、パーソナルモチベーター&セラピストの石井裕之さんの対談です。

 私たちは『知らず知らずのうちに「ちょっとでも損してはいけない」という焦りに呪縛されてしまって、自分の心を見失っている。

 プライドを傷つけられたとき。損したと思ったとき。人にいいように利用されたと思ったとき。見下されたと思ったとき。大切にされていないと感じたとき……。「損してなるものか」という冷たい暗示に飲み込まれる前に、「あ、このくらいの損なら、自分にもできるな」と考えてみる。

 この損する智慧という考え方を知り、心がけて実践するだけで、心が軽くなる』
 逆に言うと「損してはいけない」と思えば思う程、一番大切な自分の心を傷つける行為をしてしまっていたわけです。