行動のすぐあと、あるいは行動と同時に起こる状況の変化と行動の関係が、行動随伴性である。「行動は、行動のもたらす効果によって影響を受ける」というのは、行動随伴性によって行動を見ようとする行動分析学の根本的な考え方である。行動の直後の状況の変化によって行動の回数が増えることを、専門用語では「強化」という。
人間の行動は、行動の直後に出現の変化が起こると強化される、そして、この時出現したものを専門用語で「好子(こうし)」という(好子出現の強化:行動の直後に好子が出現すると、その行動は将来繰り返される)。
行動が強化される時に行動の直後に消失するものは、「好子」の逆の性質を持つもの、すなわち「嫌子(けんし)」である(嫌子抄出の強化:行動の直後に嫌子が消失すると、その行動は将来繰り返される)。意識されなくても、随伴性が行動を制御しているのである。行動しても何も起こらなければ、いずれ行動はしなくなる。強化されない行動はしないのである。強化随伴性がなければ、行動は消えてなくなる。
2008年4月17日 第1刷発行、2008年5月2日 第3刷発行となっていますので、現在でも増刷されているのかな? このレビュー・感想を書いているのは、2013年1月20日なので、大雑把ですけど5年前に発行された本です。
この本で、勝間さんは『今の国内向けのほとんどのビズネスは管理指標を「売上ノルマ」から「利益ノルマ」に変えないといけない環境になりました。』と書いています。その理由は一つではありませんが、その中の一つは、2050年に日本の人口が1億円を切り、現在(2008年)より25%くらい減ることが大きいでしょう。
今でも管理指標「売上ノルマ」に設定している組織が多いのではないかと思いますが、そうでなくてもモノが飽和している日本の市場で、モノを売り続けることが極めて難しくなって行くと思われます。
この本に書かれていることは、日頃、勉強されている方にとっては目新しくないのかもしれませんが、勝間さんがキャッチした情報がコンパクトにまとめられているため、私のように、勉強が下手な人には便利な本だと思います。
同僚の若い女性に、スポーツサイクルを薦めたら「自転車を買うお金があったら、旅行する」と言っていたが、商品やサービスは、競合品との闘いだけではなく、他の娯楽との競争もあるのだ。いずれにしても、同書には、マーケティングや商品企画、商品開発に携わる人に、必須の概念が詰まっている。是非、ご一読ください。
ぱる出版 発売日 : 2013-01-08 |
人間は「自己の存在価値・ステータス・地位・肩書・プロフィール」などを得るための出費を惜しまないものです。ブランド品が売れるのは、商品の地位と自分を同一化させる力があるからです。
集めたいお客様を意識下商品を持ちましょう。「何を商品として扱うかによって集まる人を選ぶことができるわけです」つまり商品選びはお客様選びでもあるのです。集まってもらっては困る人を集めることだけは避けなければなりません。
爆発的にヒットした商品は、必ず「その時代の波に乗れた商品」です。小回りの利く個人ビジネスや、小規模経営者に必要な能力は「この瞬間をモノにする力」や、分かる人には分かる分野の「小さな流れ」の気づきです。
>地球なんか全然なかったとしても、それが現実ならそれが現実ということである。
>ウィトゲンシュタインは「独我論」の表明のしかたとして「何が見えていようと見ているのはつねに私だ」というような表現を案出したが、これは「何が起ころうとそれは起こるのはつねに現実世界だ」という(自明な!言明との類比で理解されるべきものなのだ。「何が起ころうとそれが起こるのはつねに今だ」も同じだ。
>「私」も「今」も「現実」も決して複数化されない。それはどれも、本質的に他からを排除する本質のそれ(唯一本当の私、唯一本当の今、唯一本当の現実)というものがあって、どれもその概念の単なる一例ではないからだ。
私の理解としては、「この世で何が起こっていようとも、それを知覚できるのは、私たち一人ひとりに備わっている知覚であり、私たちは私たち自身が知覚したことを『この世で起こっている現実』として理解するしかないのである」ということである。