ディフェンスラインを上げろ! @ 作業興奮だ!

ディフェンスラインを上げろ!というタイトルですが、このブログのテーマは、サッカーではありません。私がディフェンスラインを上げろ!と言っているのは、個人や組織の能力の底上げを意味しています。天才ならともかく、凡人は、特定の能力を高めるよりも、汎用性の高い能力の底上げが大切です。この考え方は、私たち一人ひとりの人生にも、組織の運営にも、必要な意識をもたらすものだと信じています。

2017年4月の読書メーター…

2017年4月の読書メーター…佐藤 優さんの『嫉妬と自己愛-「負の感情」を制した者だけが生き残れる (中公新書ラクレ)』に収められている佐藤 優さんと斎藤 環先生との対談を読んだことを切っ掛けに、ジャック・ラカンに引き込まれた4月でした('◇')ゞ
読んだ本の数:13読んだページ数:2934ナイス数:987


脳が壊れた (新潮新書)脳が壊れた (新潮新書)感想著者の鈴木大介さんは、ここ十年来、虐待や貧困といった環境的理由でドロップアウトし、犯罪行為に手を染めてしまった若者など、社会的に発言の機会が与えられない弱者を取材してきた記者だ。そんな鈴木さんが脳梗塞に襲われたのは、2015年の初夏、41歳の時であった…鈴木さんは、脳梗塞によって失われたものに対峙する最中で、自分の症状が「多大な不安とストレス中で神経的疲労を蓄積させ、認知判断力や集中力が極端に落ちた弱者の状態」と合致することに気づき、プロの取材記者として、自分の体験を文書として客観的に記録するのであった…読了日:04月30日 著者:鈴木 大介


レジリエンス入門: 折れない心のつくり方 (ちくまプリマー新書)レジリエンス入門: 折れない心のつくり方 (ちくまプリマー新書)感想物理用語の「外圧による歪み」という意味の「ストレス」に対して「レジリエンス」は、その歪みを跳ね返す力です。嫌なこと、辛いこと、悲しいことを経験すると私たちはへこんだり、途中で挫けそうになったり、落ち込んだりします、そんな嫌な気分をもとの正常な状態に戻す力です。レジリエンスは、視点を増やすことによって鍛えられ、強化する過程で一生の財産となる「グリット(遠いゴールに向かって興味や情熱を失わず、とてつもない長期にわたって、継続的に努力し続けることによって、物事を最後までやり遂げる力)」も手にすることができます。読了日:04月27日 著者:内田 和俊


ハーバード白熱日本史教室 (新潮新書)ハーバード白熱日本史教室 (新潮新書)感想あとがきに「回顧録から始めたこの本ですが」とあるように、冒頭は、まるで日記のような滑り出し…アマゾンのカスタマーレビューも賛否両論だったことから、つまらない本を掴んでしまったか?と心配になったが、そこからは"九州の高校を出た理系の彼女が、ハーバード大学で251人の履修生を獲得する日本史のレクチャラーになるまでの14年間が180ページに圧縮され"常人には考えられない速度で経歴を獲得して行くプロセスが圧巻の展開だった。私は思う、北川智子さん、人は、あなたのような女性を「Lady Samurai]と呼ぶのだと…読了日:04月25日 著者:北川 智子


生き延びるためのラカン (ちくま文庫)生き延びるためのラカン (ちくま文庫)感想曖昧な記憶と照し合せる限り『生き延びるためのラカン』は、20代の頃、伊丹十三さんと岸田秀先生との対談『哺育器の中の大人』を読んだこと以来の衝撃だった。「シニフィアン」「シニフィエ」なんて言葉が出てくるもんだから、丸山圭三郎さんの『言葉とは何か』と『ソシュールを読む』の事項索引を引きながら読み進めた。私に最も恩恵をもたらしてくれたLectureは、10「対象a(タイショウアー)をつかまえろ!」だ。「対象a」とは「欲望の源泉」のこと…決して確かめることは出来ないが、求めてやまない「恋人の心」のようなものだ…読了日:04月16日 著者:斎藤 環


一生衰えない脳のつくり方・使い方 成長する脳のマネジメント術一生衰えない脳のつくり方・使い方 成長する脳のマネジメント術感想


築山節先生の本を読むのは、『脳が冴える15の習慣、フリーズする脳、脳と気持ちの整理術』に続いて4冊目です。終章「いくつになっても脳は成長できる」で、先生は「いくら仕事にやりがいがあるといっても、同じフィールドにいつづけることは、脳の偏った使い方になってしまいます。ですから、自分で意識して新しいフィールド(できれば一人きりの趣味の世界ではなく、他の人たちとのやりとりがある社会的な場がいい)を求めていく姿勢が必要です。」と仰っています。先生は、還暦が近くなってきた頃から、英語の勉強をやり直しはじめたそうです。
読了日:04月15日 著者:築山 節


科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)科学的とはどういう意味か (幻冬舎新書)感想


森博嗣先生の言い回しを借りれば、この本が示しているのは、「データ(情報)」ではなく「メソッド(方法)」である。だから、この本に書かれている内容を憶えるために、書棚の一等地に置き、7回読む必要はない。「メソッド(方法)」を腑に落としたら、後は、実践あるのみである。何か、疑問に思った時、文学的!?に理解しようとするのではなく、データを比較し、科学的に理解しようと努めよう。そうすることで、私のような文科系?も、少しだけ真の理科系!?に近づけるかもしれない。但し、参照するデータがどのように測定されたか確認しよう。
読了日:04月12日 著者:森博嗣


仕事と幸福、そして人生について仕事と幸福、そして人生について感想

カザリさんから★ナイスをいただいたことを切っ掛けに、6年半ぶりに再読しました。岸見一郎さんの『幸福の哲学』、斎藤環さんの『人間にとって健康とは何か』、山竹伸二さんの『認められたいの正体』を読んだ後でしたので、この本のタイトルであり、テーマでもある『仕事と幸福、そして人生について』を前に読んだ時よりも理解することができました。また、受け入れるだけではなく、自分の頭で考えることもできました。生きることは、成長するということだと思いますが、それを、仕事を通じて実現することによって、幸福に繋がるということですね。
読了日:04月09日 著者:ジョシュア・ハルバースタム


「認められたい」の正体 ― 承認不安の時代 (講談社現代新書)「認められたい」の正体 ― 承認不安の時代 (講談社現代新書)感想

2011年04月24日読了なので、6年前に1度読んだ本です。山竹伸二さんによると、゛現代は承認への不安に満ちた時代であり、私たちが考えなければならないのは「自由と承認の葛藤」を解消し両立させる道にほかならない。自己決定による納得感によってのみ、自由と承認は両立する可能性を持つ。”とのことです。身近な人間の承認を得るために、自分の意思を押さえることによって、身近な人間関係は円滑になるかもしれないが、自分の感情は抑圧されて人生が無意味化してしまうわけですよね。両立させることは、難しいことだと思いますが…
読了日:04月09日 著者:山竹 伸二


傷つくのがこわい (文春新書)傷つくのがこわい (文春新書)感想

>何かをしなければならないとき「自分」が評価されると思うと、落ち度があってはいけませんから、自分を守ろうとする方向への意識が向きます。恐いのです。ただ「役割を果たすのだと割り切れば「自分が傷つく恐れは低くなります…そう言われてみると、私は、常に自分が試されているような気持になっているような気がします。だから、何かをしなければならないとき、とても緊張しますし、逃げてしまいたい気持ちを抑えるために、自分を奮い立たせなければなりませんが、仕事が上手く行かないからと言って、人格を否定されているわけではないのです。
読了日:04月08日 著者:根本 橘夫


人間にとって健康とは何か (PHP新書)人間にとって健康とは何か (PHP新書)感想

読みやすかったので、同時に買った『承認をめぐる病』『生き延びるためのラカン』よりも先に読了してしまいました。>絶望的な状況下では、希望と冷静さを失わない゛強さ”こそが求められる。それは゛健康な鈍感さ”でもあるだろう。この強さを解く鍵は、SOCとレジリエンス。゛わかる・できる・意味がある”こと、この三要素がバランスよく発達することが゛健康生成”においては重要なのだ…心の健康と幸せは、表裏の関係にあるのかもしれません。どちらが先かわかりませんが、幸せの条件、不幸になる状況を知ることで健康になりたいと思います。
読了日:04月07日 著者:斎藤 環


じぶん・この不思議な存在 (講談社現代新書)じぶん・この不思議な存在 (講談社現代新書)感想

<わたしはだれ?>という問いに答えはない。だれかある他者にとっての他者のひとりでありえるというなかに、自分の存在を見いだすことができるだけだ。≪他者の他者≫であるかどうかは、レインも言っていたように、他人のなかにじぶんが意味のある場所を占めているかどうかにかかっている……だとしたら、自我を支えるために、自分が、だれかある他者にとって、意味のある存在だろうか?という問いに自信を持って応えられるよう、人生のあらゆる局面で有効な選択をしなければならない。準備さえできていれば、意味のある存在になれるはずだからだ。
読了日:04月05日 著者:鷲田 清一


「自己愛」と「依存」の精神分析―コフート心理学入門 (PHP新書)「自己愛」と「依存」の精神分析―コフート心理学入門 (PHP新書)感想

齋藤環先生の『生き延びるためのラカン』を読み始めた時、そう言えば、佐藤優氏の『嫉妬と自己愛』に収録された対談で、齋藤先生が「自己愛を徹底的に軽蔑したラカンに対して、コフートは“人間は自己愛がないと生きてはいけないのだ”と唱えた」と仰っていた。齋藤先生の本を読み進めるに当たって、コフートについても知っておいた方が良いかもしれない、と、2005年に読了した、この本を引っ張り出しきた。アドラー心理学などに出会った後で読むと、12年前に読んだ時よりも、コフートの治療者としてのスタンスが、理解できるような気がする。
読了日:04月03日 著者:和田 秀樹


嫉妬と自己愛 - 「負の感情」を制した者だけが生き残れる (中公新書ラクレ)嫉妬と自己愛 - 「負の感情」を制した者だけが生き残れる (中公新書ラクレ)感想

佐藤優さんによると「イエスは、隣人を単に『愛しなさい』と言っているのではなく『自分のように愛しなさい』と言っていることが重要であり『自分を愛することができない人が、他者を愛することなどできない』というのが、キリスト教の愛に対する考え方である。従って自己愛はとても重要な概念であるが、嫉妬と隣り合わせの感情であり、制御することはとても難しい」とのこと。私たちは「健全な自己愛」を獲得するために、自分が自分を大切にするように、他人も自分を大切に思っている。それを許容できるようになる必要がある。
読了日:04月01日 著者:佐藤 優

読書メーター


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生き延びるためのラカン

生き延びるためのラカン (ちくま文庫)
生き延びるためのラカン (ちくま文庫)
筑摩書房

佐藤優さんの『嫉妬と自己愛』の中に、斎藤環先生との対談が載っていたのですが、
その対談を読んだら、斎藤環先生の本が読みたくなりました。


そこで、先ず、ちくま文庫の中で、私の関心の輪に入りそうなタイトル
『生き延びるためのラカン』『承認をめぐる病』を選び、次に


PHP新書から『人間にとって健康とは何か』の3冊を買ってきて、
『人間にとって…』の次に、この『生き延びるためのラカン』を読みました。


曖昧な記憶と照し合せる限り『生き延びるためのラカン』は、20代の頃、
伊丹十三さんと岸田秀先生との対談『哺育器の中の大人』を読んだこと以来の
衝撃でした。


斎藤環先生いわく「日本一分かりやすい」とのことですが、この本には、
私にとって、ハードルが高かったです。


この本を理解する妨げになっているのは、先ず「現実界」「象徴界」
「想像界」を説明するための「シニフィアン」「シニフィエ」という言葉…
あれ『生き延びるためのソシュール』でしたっけ(・・? という部分で、
丸山圭三郎さんの『言葉とは何か』と『ソシュールを読む』の事項索引を
引きながら読み進めました。


次に「エディプス・コンプレックス」「去勢」という、あれ、
『生き延びるためのフロイト』でしたっけ(?_?) という部分がたたみかけてきます。
そして、実は、この辺が私にとっての難関でした。


でも、精神分析という世界を知っていて良かった…と思わせてくれる本で、
思わず岸田秀先生の『ものぐさ精神分析』と『続・ものぐさ精神分析』も
引っ張り出してきてきてしまいました。


そして、いまさらですが、丸山圭三郎先生の『言葉とは何か』と
『ソシュールを読む』に術語解説や人物紹介(索引)が付いていることに
気がつきました。
(なぜか“言葉とは何か”の人物紹介にラカンの文字がありませんでしたが…)


私に最も恩恵をもたらしてくれたのは、Lectureは、10
「対象a(タイショウアー)をつかまえろ!」でした。「対象a」とは
「欲望の源泉」のこと…決して確かめることは出来ないが、求めてやまない
「恋人の心」のようなもののようです。

機会があれば、皆さんに読んで欲しいと思うほど、面白い本です。
副読本が必要かもしれませんけど…何が良いですかねぇ~
丸山圭三郎さんの『言葉とは何か』あたりですかねぇ~


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書くことが思いつかない人のための文章教室

書くことが思いつかない人のための文章教室 (幻冬舎新書)
書くことが思いつかない人のための文章教室 (幻冬舎新書)
幻冬舎

 著者の近藤勝重さんは、毎日新聞の論説委員、サンデー毎日と毎日新聞夕刊の編集長を歴任された方。「いい文章とは?内容があるということ、その内容が的確に表現されていること。体験こそが文章の最も大きな源泉、作文というのは、記憶化された自分自身を言葉にする作業。」と書くことを思いつくところから表現する技術までが克明に書かれている。そのため、読んで満足というよりも、要点をノートにとりながら読んだ方が良い、まるで教科書のような内容だった。


 いい文章=「独自の内容」+「伝わる表現」…確かに、この読書メーターに登録する感想・レビューだって、既成概念にとらわれたものよりも、独自の視点から見たものの方が、読む人の興味を引くでしょうし、それが伝わるように表わされていたら素晴らしいですよね('◇')ゞ


 「文章を書くというのは結局のところ人間とは、生きるとは、そして人生とは、と考えつつ、日々のよしなごとを書いて、それらの答えに少しでも近づいていくこと…」という言葉は、文章を書く前に身構えてしまいがちな私たちの方の力を抜いてくれる…


 私は、ついつい難しい言葉を(調べてまで)使おうとしてしまいますが、近藤勝重さんは、「文章はやさしい、普通のことばを使うのが一番です。それが一番読みやすく、伝わる文章なのですね。」と書かれています。そうなんです。背伸びして、自分の知性を感じさせるのが目的ではなく、何かを伝えるために書いているんですものね(^^ゞ


 おすすめの文章の組み立て方は、現在・過去・未来の順に書いていく方法だそうです。今の状況、今の状況をもたらした背景、その状況が今後どうなるのかを、その順で書いていけば話の筋が組み立てられるとのことです(^▽^)/


 私は、主語を省略することに抵抗がありますが、近藤勝重さんは、「主語を省略すると文章がきりっと引き締まって何だがよくなったような気がするんですね。なくても意味が通じる『私』は取りましょう。」と書かれています。悩ましいですね(^^ゞ


 なんだかんだ言っても、私たちは、大人たちの会話を聞いて、言葉を憶え、読んできた本から文章の書き方を学んできたわけです。ある英語の教則本に、「良い英語をインプットすれば、良い英語を話せるようになり、悪い英語をインプットすると、悪い英語しか話せなくなる。」と書いてありましたが、日本語でも同じですよね。良い日本語をインプットしたいものですね。


 2016年、私は、森博嗣さんの小説に嵌って、多くの作品を読んできたわけですが、森博嗣さんの作品は、いつの話なのか分からない時があるんですよね。それはある意味“叙述トリック”と言っても良いのだと思いますが、近藤勝重さんは、新聞の人!?なので「あれは十五年前のことだった」など時の流れがわかるように、と書いています。まあ、ミステリーでなければ、事実が克明になるように書いた方が良いわけですよね。


 近藤勝重さんは、ふっと浮かんだことやネタになると思えるものを書き留めているそうです。メモ魔であるという習慣が、逆に物事を観察する眼を研ぎ澄まし、普通の人が見逃してしまうものを捉える力に繋がっているのでしょうね。


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非常識な成功法則

非常識な成功法則―お金と自由をもたらす8つの習慣
非常識な成功法則―お金と自由をもたらす8つの習慣
フォレスト出版

>結局、成功者が述べる成功法則のなかには、成功した人がさらに成長するための法則が多いんだ。凡人はそれを真に受けちゃダメ。優先順位が違うんだから、かえって逆効果。自分の目標を紙に書いておくと。すると、忘れたころに、実現している。良い目標を設定した上で、もっとも大切なことは、自分が本当にやりたいことを見出すことだ。まずは、やりたくないことを書きだす。やりたいことを明確にするためには「やりたくない」こをと明確にしなければならないんだ。「やりたくないこと」を明確化することによって、本当にやりたくないことが見つかる…


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0ベース思考---どんな難問もシンプルに解決できる

0ベース思考---どんな難問もシンプルに解決できる
0ベース思考---どんな難問もシンプルに解決できる
ダイヤモンド社

 0ベース思考---どんな難問もシンプルに解決できる >> <現代生活はインセンティブのうえに成り立っている>。そう言われちゃうと身も蓋もない感じがしちゃいますが


 ≪インセンティブを正しく理解すること、読み解くことが、問題を理解して解決策を考えるためのカギになる。何を測定すべきか、どうやって測定すべきかがわかれば、世界はそう複雑でなくなる。混乱と矛盾に凝り固まった問題を解きほぐす道具として、データほどパワフルなものはない≫私たちは、事実を自分の都合の良いように解釈する天才だ!精緻なデーターにだって様々な解釈がある。直近の話題としては、新国立競技場の問題だ。多くのビジネスマンが異口同音に語るように、ビジネスの世界では考えられないデータ不足の結末だ。


 ≪経済学的アプローチとは、データをもとに世の中のしくみを理解し、どんなインセンティブがうまく行くのか行かないのか、また具体的な資源や、観念的な資源がどう配分されるのか、資源が手に入りにくい原因にはどんなものがあるのかを明らかにしようとする方法をいう≫ この部分だけを抜粋されても何のことか分からないですけれども、ようするに私たちが信じている世の中の問題や解決策は必ずしもデータに基づいたものではなく誰かの都合の良いように解釈されたものなのかもしれません。そのように疑ってみる視点を授けてくれる本です。


 ≪何かを学ぶためのカギは、フィードバックにある。ある行動の結果を参考にして、次の行動を修正するプロセスを経なければ、何も学べない≫私は、カスタマーサービスのような仕事をしてるのですが、お客様からのフィードバックには、商品をカイゼンするための切っ掛けになるだけではなく、新たなビジネスモデルに繋がるアイデアが隠れていることがあります。要は、フィードバックを他のデータと見比べ何を見出すかなのです。


 ≪罪を犯した人と罪のない人は、同じインセンティブにちがう反応を示すことが多い。≫この示唆は、胆に銘じておこう。雇い主に「君のロイヤリティは何だね」と訊かれたら、魂を差し出すことを求められているのか、魂を(安々と)差し出す奴かどうか確かめようとしているのか、熟考して回答しよう。だが、いずれだったとしても、その雇い主に雇われることは、得策ではない。私たちは、自分と同じような人の腹の中は推察できるが、違う人のことは理解できない。相手の腹の中が見えたら、相手のこと嫌いだったとしても、自分も同じタイプの人間である。


 前述の感想・レビュー(≪罪を犯した人と~の件)は、この本の感想・レビューになっていないので、ご注意ください。この本にご興味があるのなら『ヤバい経済学』を先に読まれることをお薦めします(但し、この本の方が読みやすいです)。私たちが信じていることは、最初にその理屈を説いたひとの考え方を、繰り返し焼き直して使った人たちのせいです。この本を読んで、生き方が分からなくなったとしたら、あなたはズルい人かもしれません(因みに私もズルい人です)


 本当はうまく行っていないことをやめられないのは、埋没費用 (sunk cost)にとらわれているからだ。でも、やり続けることによって、サンク・コストは、更に増え、あなたのリソースは芽の出ない夢に投じ続けられる可能性がある。資源は無尽蔵ではない。プロセスそのものが楽しめないのなら、ほかの成し遂げられることにリソースを振り替えた方が良い。行き詰ったということは「失敗」ではなく「袋小路の発見」という貴重なフィードバックが得られたのだ。


 0ベース思考が私たちの人生に役立つのは、どのような場面だろう?それは、おそらく、八方塞のような状況ではないだろうか?解決しなければならない問題があるにも関わらず、手段が見つからないという窮地だ。そのようなときこそ、0ベース思考を思い出し、問題の真の原因を突き止め、最も有効な手段を発見しよう。たとえば、フランスの少子化政策だ。未婚の女性を結婚させ出産させようとするよりも。すでに子どものいる女性が次の子どもを生みやすい税制の方が、子どもの数が増えるのだ。N分N乗方式こそ、目的志向の政策なのである。


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