ブッダに学び、解脱を目指す。

「ディフェンスラインを上げろ!」というタイトルから、「ブッダに学び、解脱を目指す。」というタイトルに変更しました。私の関心が、仕事から人生へと変わったからです。とは言っても、このブログのテーマは、仏教ではありません。自分が幸せになるために、他の人たちにも幸せになっていただくために、釈尊に始まる仏教の智慧、哲学のアプローチ、心理学の知識を学び、活用していきたいと思います。

語彙力を鍛える

語彙力を鍛える 量と質を高めるトレーニング (光文社新書)
語彙力を鍛える 量と質を高めるトレーニング (光文社新書)
光文社

 人間の思考力を規定するのは言語力であり、言語力の基礎になる部分は語彙力に支えられている。語彙力は学力とも相関関係があり、語彙力が高い学生の方が一般に成績がよい。語彙力を高めるには、語彙のインプットを増やすことが必要条件。そのために有力な方法は多読である。


 本書は、語彙の「量」を増やし「質」を高める方法を詳しく解説しており、非常に参考になる。そして最後の「心に届く言葉を選択する」では、物語の当事者になったように心を揺さぶられる文章が紹介されており、語彙力の最後に必要なのは、暖かい心であることを教えてくれる。


 文章の書き方を指南する本の中には、大丈夫?と思うような文章が使われているものもありますが、この本は、終始、無駄のない言葉で綴られており、読むこと自体が良い文章に触れる貴重な体験になります。技術的なことはもちろん、それだけではなく、読者の想いを刺激する話もあり。安心してお薦めできる良書です。

働くことがイヤな人のための本

働くことがイヤな人のための本 (新潮文庫)
働くことがイヤな人のための本 (新潮文庫)
新潮社

 よく生きるとは、第一に真実をめざして生きることにほかならない。 解けない問いにまともに体当たりして、 それにこだわり続ける贅沢三昧に耽るのだ。 ただ真理を知りたいから哲学を続ける。これは純粋に 「金にならない仕事」である。なんと贅沢なことだろう!


 働くことがイヤという人は、少なくないんじゃないですかねぇ~斯くいう私も、胸を張って「イヤじゃない!」とは言えません。では、働くのがイヤになってしまう時ってどんな時でしょう?やっぱり、努力が報われない時ではないでしょうか?


 自分が認識している努力の量と質、スピードに見合った評価と報酬が得られれば、仕事は楽しくなり、自尊心を高めて行くために必要不可欠なものになるのではないでしょうか? つまり、常に自分の能力をより誰かの役にたつように高めることを惜しまず、発揮する人になることが必要なのでは?


 自分が認識している努力の量と質、スピードに見合った評価と報酬が得られれば、仕事は楽しくなり、自尊心を高めて行くために必要不可欠なものになるのではないでしょうか?つまり、常に自分の能力をより誰かの役にたつように高めることを惜しまず、発揮する人になることが必要なのでは?


 改めて、スティーブン・R・コヴィー博士の『7つの習慣』を読み返しているのですけれども、皆が、ここに示されている「人間関係のおけるリーダーシップの原則」に基づいたパラダイムを築き、それに従ってコミュニケーションするようになれば、働くことは生甲斐になると思います。


 Win-Loseのパラダイムを持つマネージャーが、自分の自尊心を追求することは、部下たちの「働くことがイヤな状態」に直結してしまい、延いては、Lose-Loseの関係に陥ってしまう。やはり『7つの習慣』は、リーダーやマネージャーの必読書…

下流志向


 著者の_内田樹先生は、神戸女学院大学文学部教授。この読書系SNSでも、先生はえらい、ためらいの倫理学などを紹介してきました。


 私が_内田先生の著書を読むようになったのは、まだサイクリングを始める前に遡ります。高くなってしまった血圧を下げるために江戸サイをウォーキングしていた頃。その日は、たまたまラジオを持って出かけていました。大竹まことさんのラジオ番組で、先生の「先生はえらい」を紹介していたのだ。この偶然の重なりによって、私は先生の著書に出会ったのです。


 この本も凄い本です。日本の子供たちの学力低下は、ゆとり教育のせいにされているようだが、先生は、この問題の違う切り口を見せてくれています。
 学びの場で、学ぶことに対して、教師に「先生、これは何の役にたつんですか?」と聞く子供たち・・・何の役に立つか知らなければ、自分にとって有益な情報でなければ、学ぶことを拒否する子供たち・・・

「起源的な意味での学びというのは、自分が何を学んでいるかを知らず、それが何の価値や意味や有用性をもつものであるかも言えないところから始まるものなのです。学びのプロセスに投じられた子どもは、すでに習い始めている。すでに学びの中に巻き込まれていしまっているのでなければならないのです。学び始めたときと、学んでいる途中と、学び終わったときでは学びの主体そのものが別の人間である、というのが学びのプロセスにに身を投じた主体の運命なのです」

 この考え方は、養老孟司先生が仰っていることにも相通じることであると思います。つまり、学んだことが何の役にたつかなんてことは、学ぶ主体が変わる(成長して視点が広がる)のだから想定できないわけだし、現時点の視点でこれから学ぶことを評価するなんてことは非常にナンセンスだということだと思います。

アンガーマネジメント入門


>人は、それぞれ自分の「べき」という考え方や価値観に縛られて考えているのです。同じ出来事でも置かれている状況が違えば、人はまったく違う感情をもつ、私は、誰かや何かによって怒らされているいるのではなく、私は自分で『怒る』を選んでいる、と気づくこと…。

 怒りは、相手の行為によってもたらされるわけではなく、自分にとって都合の悪いことが原因ということですね。そして、その時、私たちは、物事を極めて主観的に捉えているわけですね。怒りをコントロールするためには、自分の怒りを出来るだけ客観的に見詰めることが大切です。


 仏教を学び、怒りを手懐けようとする中で、一つ分ったことがあります。頭にくることが有った時、怒りを鎮め、問題を解決する方法を考えた方が上手く行くということ。

 アンガーマネジメント、仏教、アドラー心理学……。いずれも、怒りをコントロールすることで、新しい活路が拓けることを謳っています。本当に、その通りだと思いますが、後は、実行できるかどうか(^^ゞ

 実は、先日、ネットが繋がらなくなってしまいました。こんな時こそ、丁寧に接しないとと思いながら、▲Uさんに電話したら、オペレーターの方も、とても親切に応対してくださって、トラブルが原因だったのに、気持ちが良かったです。

 アンガーマネジメントがとても大切だと感じる出来事でした。

幸福の方程式

幸福の方程式 (ディスカヴァー携書)
幸福の方程式 (ディスカヴァー携書)
ディスカヴァー・トゥエンティワン
本:山田昌弘、電通チームハピネス

 新しい消費のカタチを探る 物質的豊かさを超えた幸福はあり得るのか? そのときの消費、産業は?


 この本では、幸福解くカギとして、「つながり」と「時間」という二つの軸をあげています。それは、身近な人や社会から「自分の人生が肯定(承認)される」というのが、幸福の基礎にあり、社会の中で「将来にわたってそうである」と確信したときに、長続きする幸福が得られる。というものです。


 私たちが「ビジネスで成功して高い収入や地位を得たい」と考えるのも、そのような状態になることで、承認され、延いては幸せになれると感じているからだと思います。そして、一度、高い収入や地位を得た人が、更に収入を増やしたり、もっと高い地位に昇ろうとするのは、その時点で得られた承認に満足できず、さらに収入を増やしたり地位が高くなれば、もっと大きな承認を得られると考えるからだと思います。


 しかし、すでに誰も眼から見ても成功したように見える人が、必ずしも幸せを感じていないように見えるのは何故でしょう。それは、高い収入や地位だけでは、羨望されたり妬まれたりすることはあっても、必ずしも尊敬されるとは限らないからではないでしょうか?


 誰もが住みたくなるような豪華な家具や調度品が飾られた大邸宅や別荘。一度は乗ってみたいスーパーカーや高級車。高級ブランドの服やバッグに靴。一流の料理人が貴重な食材を使って調理した料理やデザート。などに囲まれた生活も、なぜか、空しそうに見えるのは、私が僻みっぽいからでしょうか?


 私には、むしろ、高い収入や地位についていなくても、誰もが社会的に価値があると認める活動に自分の人生を犠牲にして打ち込んでいる人の方が、多くの人に尊敬され、その結果として本人も幸せに見えるものです。