ブッダに学び、解脱を目指す。

「ディフェンスラインを上げろ!」というタイトルから、「ブッダに学び、解脱を目指す。」というタイトルに変更しました。私の関心が、仕事から人生へと変わったからです。とは言っても、このブログのテーマは、仏教ではありません。自分が幸せになるために、他の人たちにも幸せになっていただくために、釈尊に始まる仏教の智慧、哲学のアプローチ、心理学の知識を学び、活用していきたいと思います。

ツイてる話

 斎藤一人さんの『変な人が書いた驚くほどツイてる話』を読んだ頃(2010/10/10ですから、ほぼ10年前、まだまだ若い?52歳の時です)、私は、斎藤一人さんが仰る通り「ツイてる」と繰り返し口の中でつぶやきながら、歩いてみたものでした。しかし、それは取りも直さず、まだまだ「ツイてない」と思っていたことの証明だと思いました。


 父や母がガンになった時「ツイてない」と思いました。でも、改めて考えると、91歳の誕生日を待たずに他界した父も、考えようによっては、天寿を全うしたと言えると思いますし、その直後、ガンであると宣告された84歳の母も、手術が上手くいって、見た目には元気に暮らしています。おかげで、私は介護に追われることもありません。


 これって、十二分に「ツイてる」って言える状況ですよね? 私に限らず、多くの人は、自分が困難に直面したとき「ツイていない」と塞ぎ込んでしまうのではないでしょうか? そうすると身体がすくんでしまい、良いアイデアも浮かばなくなってしまいます。しかし、そんな時こそ、まだまだ「ツイてる」と思い直して、深呼吸して胸を張り、今できることの中で、最も良い選択肢はなんなのか考えて、行動に移すことが大切です。


 苦しい時、八方ふさがりに思える時、そんな時こそ、苦しみを反芻するのではなく、苦しみを忘れるぐらい、前向きなことを考えて、行動することが大切です。医療従事者の皆さんを始め私たちの生活を支えるために、危険にさらされながら不休に近い状態で戦ってくださっている皆さんは、「ツイていない」などと考える暇もなく、使命感に突き動かされて働いてくださっているのだと思います。


 むしろ「ツイていない」ということは、こんな時に、社会に貢献できるスキルを持っていないことなのかもしれません。今は、じっとSTAY HOME。自分が貢献できる時が来るまで……。

自信―――心を強くするのは、それほど難しくない

自信―――心を強くするのは、それほど難しくない (知的生きかた文庫)
自信―――心を強くするのは、それほど難しくない (知的生きかた文庫)
三笠書房 加藤 諦三
Digital Ebook Purchas

 うつ病の病前性格者は、「何をすべき」という規範意識が過剰なわりには優柔不断である。それは、本来の自分の願望を抑圧したうえで、いかに生きるかということを探求するから、わからなくなるのである。

 自分に関する事実を発見することを通じて、はじめて自分はどうすべきかわかるようになるのである。 ありのままの自分を探求しようとしていれば、その結果として、どう生きるべきかがわかるのである。 抑圧や防衛がなくなることによって、人は創造的になる。だから、本来の性格で生きている人は、一人一人創造的なのである。

 自信を得たければ、自分の今までの人間関係を変えることである。自信のある人々にかこまれている人は、自信をもてるように振舞うことを学ぶ。自分の心のトラブルは、自分が情緒的に成長することによってしか解決できない。

 自信を得たければ、あなたをおだてて操作したり利用したりするような人々との関係を断ち、あなたと協力して目標を達成しようとするような人々と関係を結ぼう。誰かにとって「いい人」でいようとする限り、あなたに自信は訪れない。いつまでたっても認めてもらえないまま、歳を重ねるだけになってしまう。

 私たちにとって大切なのは「本当の自分が立派になること」であって「本当の自分の感じ方を偽って立派なことを述べること」でなない。本当の自分を立派にしようとするエネルギーは、本当の感じ方を自分も認め、それを述べることができるところから生まれる。

 利己的な考えから自分を実際以上に良く見せようとしても長続きしないし、肝心な人間としての成長を妨げる。実際の自分をさらけ出すことは、短期的には不利益になるかもしれないが、長期的には成長を促し、自分が存続するために必要な利益が得られる。

 他者に気に入られようとして心が迎合的になると、容易に他者に操作されてしまう。そして、操作されることで、その人はより自信を失うのである。

 学生であれば友だちに、社会人であれば上司に「嫌われれば自分がいる場所がなくなるのではないか」という不安から、必要以上に気に入られようと迎合的になることがあるのではないだろうか? 好きでもないことにつき合い、楽しくもないのに愛想笑いを浮かべる、そして相手から操作されることで、自分が最優先しなければならないことが疎かになり、自分にとって最も大切な自信を失うのだ。


 最初に読んだ時は、「自信がないのは、加藤諦三先生の方なんじゃないの?」なんて失礼なことを思ったのですが、「良薬は口に苦し」ではないですけれども、次々に繰り出される「自信」の持てない人の特徴が、あまりにも自分に当てはまったので、嫌悪感を持ち反発してしまったのかもしれません。


 『自信』なんてタイトルを読む人は、心理学を研究している学生ではなく、「自信」が持てなくて苦しんでいる人だと思うのですが、先生の言葉は、あまりにもストレートなので、当時の私は、おそらく心がずたずたになってしまったのだと思います。


 しかし、改めて読むと、この本は「自信」がある人と、ない人を比較しながら書かれており、客観的に読むことさえできれば、なぜ「自信」が持てないのか、自分の気持ちが原因で陥ってしまっている状況を推察することができます。「自信」を持つための方法は(難しいことではすが)人に気に入られようとする卑屈な態度から脱却し、自分自身で人生を切り開くことを決意することでなのです。

斎藤一人 変な人が書いた驚くほどツイてる話

斎藤一人 変な人が書いた驚くほどツイてる話 (知的生きかた文庫)
斎藤一人 変な人が書いた驚くほどツイてる話 (知的生きかた文庫)
三笠書房

「ツイてる」と言うと、実際にツイてることが起きてしまうんです。 「ツイてる」と言える人は、ツイてる人生。

「ツイてる」って言うと、実際に「ツイてる」ことが起きるかどうか分かりませんが、どんなに「ツイていない」って思えるような時でも、何かを掴んで、それを活かそうと思う気持ちが大切なのだと思います。本当に「ツイてる」時は、気持ちも浮ついて、得ることができるはずのものも、得られなかったりしてしまうものです。


 しかし、本当は「ツイていない」って思えるような時は、「ツイていない」原因は何だろう?どうすれば「ツイてる」状態を作り出せるだろう?と考えることができるはず。それが次の「ツイてる」ことに繋がるのではないかと思います。


 何の根拠もない話ですけど、それでも信じて「早速やってみよう!」という説得力が凄いですよね。きっとそれが、実績の力というものなのだと思います。誰もが最初から実績を持っているわけではありませんし、大きい仕事を任されるわけではありませんから、小さな仕事でも疎かにせず、上手く行ったら「ツイてる」と思いましょう。

人生で最も大切なこと

 人生で最も大切なこと……。それは、人それぞれですよね。私にとっては、「平穏な日々を送る」こと……。そういう意味では、今は「平穏な日々」が送れているとは言えない状態ですよね。


 明日、1歳の誕生日を迎える、初孫の誕生日を、駆け付けて祝ってあげることも(してもよいのでしょうけれども)何となく憚れると言うか、ためらってしまう感じです。まあ、動画で、マンションのロビーを歩く元気な姿を見ることができるだけでも、安心と言うか、十分に幸せなのかもしれませんね。


 「平穏な日々」を送るためには、それなりに安定している仕事に就かなければなりません。そのためには、逆説的ではありますが、大なり小なり「リスク」を冒す必要があります。しかし最近では、成長と存続が約束されているように見える大企業でも、あっという間に業績が悪化して、人員を削減したり、買収されてしまうこともあります。ですから、大企業の要職にあるからといって、安心してばかりはいられません。


 ある意味、「平穏な日々」を送るためには、そのような「危機に対峙した時に、柔軟に対応できる能力を身につけておかなければならない」ということなのかもしれませんね。


 今、世界は、未曾有の状態に置かれています。私たち一人ひとりはもちろん、国家のレベルで「危機に対応できる能力」を身につけているかどうかが試されているような状態です。こんな時こそ、チップ・ハース、ダン・ハース兄弟が、その著書『スイッチ!』で提言しているように、先ず「ブライト・スポット」を見つけ「小さな成功」を積み重ねることから始める!そのようなアプローチが必要なのかもしれません。

スイッチ! ──「変われない」を変える方法 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
スイッチ! ──「変われない」を変える方法 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
早川書房

決定力! 正解を導く4つのプロセス


『決定力!  2013/9/25』は『アイデアのちから 2008/11/06』『スイッチ! 2010/08/06』に続くチップ・ハース、ダン・ハースによる第三弾!

「人々の意思決定やその成果を調べれば、人間が意思決定の名人ではないことが分かるだろう。私たちが早急に結論を出してしまうのは、目の前にある情報を重視し過ぎ、視界の外にある情報を考慮しないからだ。自分で意思決定を下すときの参考になるプロセスは、選択肢を広げる。仮説の現実性を確かめる。決断の前に距離を置く。誤りに備える」

だそうだ。さあ実例を見ながら、そのプロセスを学ぼう!?


 D・カーネギーの名著『人を動かす』『道は開ける』のように、これでもかというほど、事例を挙げて、プロセスの重要性をたたみかけてくるので、文章量が膨れ上がり、一気に読むことができませんでした。この辺が好みの分かれるところだと思います。私は、新型コロナウイルスの影響で読書をする時間が増えたので、何とか読み遂げることができましたが、最初の方の話は、忘れてしまっており、蛍光ペンで印をつけたところを復習しました。
アイデアのちから
アイデアのちから
日経BP
スイッチ!
スイッチ!
早川書房
Digital Ebook Purchas