ありのまま”の自分に気づく(読書メーターからの転載)
- “ありのまま\"の自分に気づく (角川SSC新書)
- KADOKAWA/角川マガジンズ
- 本
今よりもっと〇△×になりたいという欲求こそ、苦しみの原因。いかなる喜びも確実なよりどころにはならない。諸行無常を体得するために、どんな思いが生じても、永続する実態など持たない空虚なものにすぎないと執着を離れる。
小池龍之介さんは、渇愛ということばを使われる。たとえ一つの欲が満たされたとしても、その快に慣れると、もっと強い刺激を求めるようになる。拡大する欲望は永遠に満たされることがないこをとを知り、執着を捨てない限り、永遠に平静を得ることはできないのです。
欲望を拡大する方向では、永遠に満たされることがないこをとを、知らなければなりません。執着を捨てない限り、永遠に平静を得ることはできないのです。私たちは、ありのままの自分に満足し、手に入れたモノに満足し、縁のある人との関係に満足することを学ばなければなりません。
「耐えられない」という判断をすると、それで余分に悩んでしまう。けれども、「耐えているじゃないか、耐えられるじゃないか」と考え方を変えると、「もう耐えられない」と考えたことによる心の大混乱は収まっていく。つらさが軽減されてしまう。
「これから耐えられなくなりそうだ」と考えているのであって、今はまだギリギリまで耐えているんですよね。
「生まれた者には、もれなく死がついてくる、生まれたなら、もれなく苦を受け取る、苦につかまえられ、最後には殺され、それゆえ、生まれることを喜ぶのは、愚かなこと、」元が苦であることを知れば、喜びは尊い。