平常心のレッスン(読書メーターからの転載)
- 平常心のレッスン (朝日新書)
- 朝日新聞出版
- 本
>真面目で責任感が強い人ほどうつ状態に陥りやすい「自分はここまでできるはずだ」という過剰なプライドのなせる業だととらえることもできます。プライドの高さが「現実にはできない自分」を許してくれず、心が自分自身を罰してヨレヨレになってしまうのです……。
私は、ビジネス書を読みあさり手段を学びながらも、その本質を理解することができていなかったし、実践が伴わなかったので、成果に繋げることが出来ませんでした。きっと実力の伴わないプライドの高さが、苛立ちとなって表面に現れ、周囲の人に不快感を与えていたのかもしれませんね。
欲が満たされれば満たさられるほど欲が大きくなって、刺激になれてしまって、満足できなくなったり、やがて満たすことができなくなったり、不満な状態に陥ってしまう、というのは怖ろしいですね。平常心を保つためには、自己に執着しない気持ちに近づくことが必要なのですが、それが難しいんですよね・・・
スポーツ選手なら大会の時、学生なら試験の時、社会人ならプレゼンの時など、何かを上手くこなしたい時、私たちは、実力以上の結果を残そうと緊張して、失敗してしまいがちです。それは、きっと、欲のなせる業、欲をとっぱらって、実力通りの結果を出そうと、平常心で臨む時、最も良い結果が出るのではないかと思います。
私が役にたたないことをノンビリ考えていられるのも、先人たちの欲望が生み出したシステムのおかげということですね。ありがたいことです。人類の進歩を仮に減速させるとして、何を残さなければならないかと聞かれたら、気の持ちようではどうしようもない痛みなどだと思うのですが、それを取り除く技術を進歩させるためには、もしかしたら今の流れを止めることが出来ないのかもしれませんね。