生きていくことの意味 トランスパーソナル心理学
人間関係のもつれやトラブルを引き起こしているのは、私たちが「困った人」と思っているその相手本人というより、「私たちが認めたくない、私達の一部」であることが多い。つまり人間関係の問題は、私たちの心の「影」となっている「もう一人の自分」の仕業であるのだ。
「困った人」との出会いは、私たちに、私たち自身の影の部分「もう一人の私」に気づくよう、促し、「困った人」の存在も、そこから何か大切なことを学んでいける「気づきのチャンス」「学びの機会」に転じていくことができる。
人生の幸・不幸を決めるもの。それは、人生で起きるさまざまな出来事をその人がどう受け止めるか、その出来事から何を学びどんな気づきやメッセージを得ていくか、それ次第である。そして実際、”この人生で起こることは、どんなことにも、意味がある”。私たちに何か、大切なことを教えてくれている。
私たちは、悩みや問題に苦しめられている”犠牲者”の立場から抜け出し、“悩みや問題の側”に立って今の自分を見つめることができるなら、そしてその悩みや問題の持つ隠れたメッセージに気づくことができるなら、人生はかつてなかったほどイキイキと充実してくることがある。
自分や自分の幸福について思い煩うのをやめる。そして、“この人生で自分が果たすべき何か”にただひたすら取り組んでいく。そんな生き方をしていれば、自分はこの人生で”なすべき時に、なすべき所で、なすべき事をしている”という”生きる意味の感覚”は満ち溢れてきて、その結果、真の幸福、真の自己実現もおのずと手に入るようになる。120310