もう一度!?2日で人生が変わる「箱」の法則
- 2日で人生が変わる「箱」の法則
- 祥伝社
- 本
6年前に読んだ時は家族がテーマだと思ったのですが、再読した「箱」の法則は、家族や職場に平穏をもたらすだけではなく、延いては民族や宗教の違いを越え、人類に平和をもたらす可能性を持つ概念でした。あなたが対立している相手にも、あなたと同じように家族がいて、妻子を守るために命がけで戦っているのです。本来であれば家族を大切にしている人ほど、対立している相手が大切にしている妻子への気持ちが理解できるはずです。相手への感情を高ぶらせる前に、相手も同じ人間であることを思い出し、戦う以外の方法がないか考えてたいものですね。
6年ぶりに読んだ『2日で人生が変わる「箱」の法則』は、少し前に読んだ岸見一郎先生によるアドラー心理学の本との相乗効果で、私たちが入ってしまいがちな「箱」の存在を明確に意識させてくれる内容でした。アサド、プーチン、トランプ大統領にも読んでもらいたい!?
私の症状は「劣等感×嫉妬心=優越の箱」だと思いました。自分には許していることを人には認ない、いわゆる人に厳しく自分に甘い態度は、まさに「箱」に入っている状態で、ジョハリの窓的に言うと、自分は知らないが他人は知っている自分の領域が肥大しているのだと思いました。私は「箱」を軟らかくすることができるのか!?
『2日で人生が変わる「箱」の法則』を再読した後、『自分の小さな「箱」から脱出する方法』も再読しています。“箱の法則”が“脱出”よりも過去の話なのは、「“箱の法則”を読んだ後に“脱出”を復習してもらいたい。」という気持ちが込められているのかもしれません。
三つの宗教の聖地と言われるエルサレムを奪い合う戦いや、既得権益を覆そうする戦いも、人類が「箱」から出ることができれば、終止符が打てるかもしれません。人類は、もはや言い伝えられる規範よりも、自ら規範を生み出せなければない段階に入っているのだと思います。それは科学技術の進歩よりも重要です。
家族がテーマということで、6年前には、自分は「箱」に入っていないような気がしていましたが、一見上手く行っているように見える家庭や職場で、誰かが「箱」に入っていると、周囲の人も「箱」に入らざるを得なくなって、そこに対立構造ができてしまう可能性があります。先ず自分が「箱」から出ることは、勇気が要ることですけれども、すべの改善は、そこから始まるのです。
ちょっと本のテーマとはズレているかもしれませんが、もしかしたら私たちは、生きる目的を見失っているのかもしれませんね。家族とともに幸せになるために、経済的に豊かになろうとすることは、場合によっては、家族や同僚とのかけがえのない時間を粗末にすることに繋がっているのかもしれません。家族や同僚との関係を豊かにすることの方が、求めていることへの近道なのだと思いました。
『日常の小さなイライラから解放される「箱」の法則』を読み始めました。舞台が日本ということで「垢抜けない感じなんじゃないかな」と心配していましたが、これはこれで面白いです。読了したら、感想・レビューをアップしたいと思います。