スタンフォードの自分を変える教室
私達の中には一人ではなく何人もの自己が存在します。一人の人間の中に目先の快楽に走ろうとする自己と、もっと大事な目標を忘れない自己が存在します。私達は誘惑されやすく出来ていながら一方で抵抗する力も持っています。
自分をコントロールできる人は、せめぎ合う様々な自己を受け入れ、折り合いをつけています。報酬の予感は必ずしも報酬をもたらすとは限りません。誘惑に負けてしまいたいような時は、ぐっと踏みとどまって自分の中の欲求を静かに見つめることです。自分がほんとうに望んでいることを忘れずどうすれば嬉しく思えるかをわきまえることです。
宮部みゆきさんの『ソロモンの偽証』を読んでいる時も思ったことですけれども、人間は、言語を使って、過去のことも、未来のことも、自分が行ったこともない宇宙のことも知ることができるし、考えることができる。だから、人間らしく生きるということは、未来のために、過去を活かすことなのだと思う。